最近は、たくさんの人気のライトノベルがコミカライズされてアニメ化されていますね。
そんなアニメを妻と長女が見ていて、「あのシーンが良かったのに、残念な感じになってる〜。」と嘆いていました。
その作品が、『魔道具師ダリヤはうつむかない』。
どんなマンガなのか読んでみたのでご紹介しますね。
作品紹介
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この作品は、『ブレイドコミックス』から出版されている異世界転生作品です。
原作は『甘岸久弥』さん、マンガは『住川惠』さんが書かれています。
この作品は、ブラック企業で働き命を落とした若い女性が、前世の記憶を持ちながら異世界転生し魔道具師として生きるマンガ。
主人公のダリヤが転生した世界は、魔法がありモンスターがいるファンタジー世界。
「異世界で現世の知識を生かしながら無双するぜ!」という感じではなく、「神様からチート能力をもらって異世界で無双するぜ!」系でもありません。
この作品は、日々の仕事や人間関係を通じて、ダリヤが魔道具を生み出していく姿を丁寧に描く作品。
ダリヤの婚約者から学ぶ「付き合ってはいけない男」
物語序盤で描かれるダリヤの婚約者『トビアス』。
この男、マジでクズ。
『勇者がクズ』というのは、最近の異世界転生作品ではもはや定番ですが、この婚約者『勇者』でもなければ『転生者』でもありません。
ごく普通の市民なんですが、恐ろしいほどクズ。
そのクズっぷりをまとめてみました。
トビアスってどんな人?
トビアスは、ダリヤの父親の弟子で、ダリヤの兄弟子にあたる人です。
おとなしい草食系男子って感じ。
しかし、その実態はダリヤを色々と束縛する『束縛男』。
ダリヤが人に取られるのではないかと心配し、
- 人前で酔わないように酒の量を制限させる
- 開発に専念させる
- 化粧をさせない
- 髪の色を変えさせる
- 地味な服装を強要する
という束縛っぷり。
『トビアス』のクズっぷり
トビアスのクズっぷりは、新居を決めて荷物も搬入し終わり、ダリアが婚姻届を書こうとしている場面で明らかになります。
「婚約を解消して欲しい、俺は真実の愛を見つけたんだ!」。
え?このタイミング?
という驚きのタイミングで婚約解消を求めてきます。
マジで何言ってんの?
しかもその原因はトビアスの浮気。
当然婚約解消じゃ〜い!ってなります。
で、もろもろ清算する手続きの場でまさかの、新居予定だった家屋の名義変更に必要な費用の後払いを求めてくる始末。
トビアスのクズっぷりはこれに留まりません。
- 婚約指輪代わりの腕輪の返却を求めてくる
- ダリヤが発明した魔道具の特許を自分の発明として特許申請する
- 新居に搬入していた新品のベッドで浮気相手と行為に及んでいた
- 新居に搬入していた荷物をダリヤが持って帰った際に、浮気相手の荷物を持って帰ったのではないかと返却を求めてくる
- 特許の虚偽申請取消しの際に、実家の商会との取引停止を持ち出して、ダリヤに圧をかける
- ダリアを束縛する
という驚きのクズ。
婚姻届提出前に別れることができて、本当に良かったわ〜!
アニメ化されて残念だったシーン
妻たちが残念がっていたシーンをご紹介しますね。
問題のシーンは、ダリヤが婚約解消後にカフェで食事をしている場に、トビアスと婚約解消の原因となった浮気相手が登場するシーン。
この浮気相手の女性もなかなかのクズで、公衆の面前でご丁寧に状況説明をつけて大声でダリヤに謝罪するという嫌な女。
その場に王子様ポジションのイケメン男性が現れて、ダリヤを颯爽とエスコートして去っていくというシーンなんです。
このシーンが、なぜかアニメでは順番が逆転して、イケメン男性がダリヤと話しているところにトビアス達が来て謝罪が始まるんですよ。
なんで入れ替えたのかな〜?
魅力ポイント
残念なところばかり紹介しても面白くないので、この作品の魅力的な部分も紹介します。
まず、主人公のダリヤが現代知識を活かした便利グッズの数々を生み出すのですが、当然現代のような部品はないので、それを発想と知識と経験で補っていきます。
そんなダリヤの努力する姿に心打たれます。
ダリヤには、婚約者から助けてくれた王子様以外にも素敵な友人や仕事仲間達がいて、彼らとの信頼関係がしっかりと描かれています。
職人気質で経営のことなんて全くわからないダリヤは、一歩間違えば無知ゆえに利益をトビアスのような者に掠め取られる危険性が高いです。
でも、彼女を支えてくれる人々が次から次へと現れ、「世の中捨てたもんじゃないな〜」という心地よい世界観に満ち溢れています。
まとめ
今回は、『魔道具師ダリヤはうつむかない』をご紹介しました。
この作品は、
- 異世界作品は好きだけど、戦闘より日常系を楽しみたい人
- コツコツ努力する主人公を応援したい人
- 読みながら前向きな気持ちになりたい人
に刺さる作品です。
最初はトビアスというクズ男にイライラしますが、読み進めていくと自然と笑顔になれる、そんな物語だと思います。
イラストが綺麗で読みやすいので、もしまだ読んでいない方は、ぜひ手に取ってみてください。
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