私は食べることが大好きです。
そして、料理マンガが大好きです。
そんな私が、絶対に後世に残したい料理マンガがあります。
それが、
【おせん】
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このマンガの作者【きくち正太】先生、神です。
ドラマになっていたので、ご存知の方も多いかもしれませんが、マンガは別格です。
日本食を主な主題にし、日本の古き良き伝統や文化を教えてくれます。
おせんさんの信念とも言える「思いやりの気持ち」は、
もはや道徳の授業で取り扱うべきテーマと言うべきレベル。
おせんさんの素晴らしさを表すのに作中の言葉を借りるなら、
あの女(ひと)を愛人にかこえる甲斐性があったらパパはとっくに合衆国大統領(プレジデント)よ♡
おせん其之八 第六十一話より引用
概要
【おせん】は、笠置の老舗料亭【一升庵】を舞台に、女将の【おせんこと半田仙】が様々な問題を料理を通じて解決する料理マンガです。
作者は、【きくち正太】氏、講談社から出版されており、全16巻で一度完結。
【おせん 真っ当を受け継ぎ繋ぐ】とサブタイトルを付けて、第1巻から再スタートし、全11巻で完結しました。
美しい絵と笑いあり感動ありのストーリーに、読み終わった後、あなたはきくち正太ワールドの虜になるはずです。
登場人物
半田仙(はんだせん)〜老舗料亭【一升庵】のおかみ。通称【おせん】。
江崎ヨシ夫(えざきよしお)〜旅館の跡取り息子。一升庵に奉公する青年。通称【グリコ】
藤城清二(ふじしろせいじ)〜【一升庵】の花板。通称【清さん】。
竹田留吉(たけだとめきち)〜【一升庵】の二番板。通称【トメ】。
あらすじ
おせんさんは、大酒飲みでぐうたらで、ちょっと常識外れな女性ですが、料理や陶芸等、多岐に渡って非凡な才能を有している一升庵のおかみさんです。
このおせんさんが、様々な問題を料理を通じて解決していくのですが、その根底にある「人を思いやる気持ち」に心打たれます。
そして、作中に登場する数々の素晴らしい料理。
「老舗料亭の料理なんて、高級食材をふんだんに使った、真似できないような料理でしょ?」
「料理にそんなに手間暇かける余裕なんてないよ。」
なんて思わないで下さい。
確かに、料理の度に本枯れ節を鰹節削り器で削ったり、一級品の昆布で出汁を引くなんてことは出来ないかもしれませんし、専門的な技術や知識の必要な料理も登場します。
ですが、例え一級品の食材を使わなくても、専門知識や技術がなくても、おせんさんの他人を思いやる気持ちを少しでも真似することは誰にでもできるはずです。
料理一覧
作中に登場する、主な料理の一覧です。
ここにあげた他にも料理はたくさん登場しますが、料亭のコース料理みたいな物もありますので、一部割愛しました。
朱書きになっているのは、私のオススメです。
其之二 〜 鰹節と山葵のお茶漬け、里芋の煮物、シャケの身アラのお吸い物
ホウボウの中落ちの塩焼きとお頭の潮汁、雑煮
其之三 〜 親子丼、ノビルと自家製油揚げのスキヤキ味噌仕立て、鱸の水造り
煮こごり丼、焼き油揚げと細切りネギの和え物、塩麹
其之四 〜 湯豆腐、鴨のくわ焼き、鴨ロースの冷製柚子大根のみぞれ添え
桜鯛の昆布締めとわらび
其之五 〜 焼豚、カツ丼、エビのマヨネーズソースライス、エビ天茶漬け
特製割り下ソースカツ丼、鮒ずしのお茶漬け、鯵の酢〆メシ、鮭の塩引き
其之六 〜 エノキの雪中蒸し、手作り味噌、鍋焼き味噌汁
其之七 〜 お粥、タコの下拵え方法、タコのあっさり柔らか煮、タコ飯
羽釜ご飯の炊き方
其之八 〜 だまこ餅鍋、とろろ飯、オムライス、ハンバーグ
其之九 〜 そうめんのぶっかけごま油風味、泡盛の洗い、ギーラ豆腐の石焼き
ラフテー、茶漬けのフルコース
其之十 〜 たけのこの直煮、たけのこの田舎煮、すき焼き、わらびのアク抜き
味噌と山椒のわらびたたき、ソゲのわらび巻き
其之十一 〜 讃岐一寸の塩ゆで、すいとん、アワビのしゃぶしゃぶ、
アワビの酒蒸し、アワビのとろろ飯
其之十二 〜 鮟鱇のどぶ汁、サクラ鍋、サクラ肉のタタキ
其之十三 〜 すろお豆腐(冷奴)
其之十四 〜 焼き味噌むすび、手作りカレーパン
其之十五 〜 茶ぶし
其之十六 〜 鰹のたたき、鰹茶漬け
まとめ
以上、【おせん】についてご紹介しました。
おせんさんの作り方全てを真似するのは、実際には不可能かもしれません。
でも、例えば
- 里芋の皮は包丁で剥くけど、味付けは真似てみる。
- 特製割り下は一般的な材料で作って、特製割り下ソースカツ丼を作ってみる。
- 塩麹を作ってみる。
ということは可能です。
カレーパンやそうめんのように、本と同じように作ることが出来る物もあります。
(カレーパンは子供と一緒に作ることもできます。作ることも楽しくて、揚げたてのカレーパンは食べたらメチャクチャ美味しいので特にオススメです。)
大事なのは、食べてくれる人や大事な人を思いながら、食材にも真摯に料理をすること。
そういった気持ちにさせてくれる【おせん】ぜひ、読んで料理を作って下さい。
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